ヤマシタの人事制度
入社後をイメージしながらご覧ください。
1.ヤマシタの人事制度の目的と背景
- 目的
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企業理念・長期ビジョンを実現するため、非連続成長を実現するプロ集団を作る仕組みを構築すること。
- 背景
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ヤマシタの企業理念である「正しく生きる、豊かに生きる」社会の実現に向け、「超高齢社会」「観光立国推進」といった社会的課題・テーマに向き合い、これからの未来社会に貢献し続けていくために、お客様に選ばれる業界No.1の価値を創造し、他社に先駆けて変革をリードできる力が必要です。
①やりがいを持った社員が能力を上げる(EX)
②多様な能力をもつチームでファンを増やす仕組みを作る(CX)
③デジタルを活用した業務標準化とカイゼンで生産性を高める(DX)ヤマシタの人事制度はこうした取り組みを正しく遂行し、実現していくための仕組みとなるよう設計されています。
2.ヤマシタの人事制度が目指すもの
EX→CXを実現し、生産性の向上を支援することを目指します。
4.人事制度の概要
ヤマシタでは、全社員がG1~G8という8段階の等級に分かれます(G:Grade)。
- *等級=ひとりひとりの仕事の『能力』や『守備範囲』と『求められる結果』に対する期待のレベル。G8が最高。
また職種・等級ごとに、評価の軸が以下の2タイプに分かれています。
①「スキル(職能)・バリュー」対象者
②「JD(期待役割・コンピテンシー)」対象者 *JD:JobDescription
昇給・昇格の考え方
市場給与相場と求められるスキル・バリュー/JD(期待役割・コンピテンシー)のレベルに応じて等級(G:グレード)と報酬幅を設定。
等級(G)が同じで、報酬がUPするのが「昇給」*1 等級(G)が上がるのが「昇格」*2
評価からの理論年収・賞与の決定方法
理論年収は「行動目標」(スキル・バリューないしJD(期待役割・コンピテンシー))で決定。業績賞与部分(理論年収の10%がベース)は毎年度設定される「業績目標」の達成度合いによって決定されます。
5.スキル・バリュー対象者の理論年収決定方法について
- 対象:
- 営業職 事務職 ドライバー職 ピッキング職 生産職 設備保全 設備技術職 受託職 等
理論年収の決定プロセス
「行動評価」として、スキル・バリュー項目の評価により、理論年収が決定します。
- スキルは各スキル項目について基本0~5点で評価され、ポイント化されたものの合計数値で評価されます。
(3点で「1人前」=「目標達成に向け自律してスキルを発揮しており、関連する業務を任せることができ、周囲からの信頼を得ている」状態) - バリュー項目はヤマシタの「4つのバリュー」に対し、各5段階で評価され、①昇格のボトムライン判断と、②スキル評価を1段階アップさせる加点要素の2つの機能があります。(スキルと同じく、3点で「1人前」評価)
スキル項目の例 <ホームケア事業部 営業職>
- タスク管理
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- 請求(売掛金、申請後の入金状況など)および法令順守(書類作成・受領、個人情報の取扱いなどの管理項目)を理解し、必要な対応を適切に管理し、営業所運営に貢献している。
- 商品知識・提案
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- 営業所主力商品(ベッド・車いす・手すり・歩行器)の商品特性をとらえる。
- 主力商品の組み立て、説明ができる。
- 商品比較表の完成。
- 商品選定・提案の際にレンタルビジネスの特性を踏まえた判断ができる状態。(自社・卸・余剰在庫等)
- 利用者にヒアリングを実施し、アセスメントシートを作成。シートをもとに生活全般でどのような課題があるか、どのような商品でサポートができるのかを考え提案できる状態。
- 利用者関連の報連相
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- 迅速・正確・丁寧な報連相を心掛ける、ケアマネ、顧客のスピード感にマッチさせている
- 自分視点で報告せず、ケアマネが知りたい情報を報告している
- 「あれどうなった?」や「聞いていない」というケアマネからの不信感を生まない行動ができている
- 利用者宅へ同行時も配慮と気遣いしている
【Point!】ヤマシタの「4つのバリュー(行動指針)」とは
ヤマシタが理念実現のために大切にしている4つの行動指針。
「お客様を原点に」「チームヤマシタ」「挑戦」「やり抜く」から構成されています。
人事制度においても、これらの行動指針をどの程度体現できているかが、「行動評価」の大きな柱となります。
等級ごとにバリューの基準が設定されています。
ヤマシタの「4つのバリュー(行動指針)」
- 「お客様を原点に」
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何のために我々は行動しているのか?
全てはお客様の期待を超える感動を届けるためである。
こちらの都合を押し付けるのではなく、お客様の本質的な課題を捉え、短期的な視点ではなく長期的な視野で、解決と信頼に繋がる提案や行動をすることこそ、我々の原点である。 - 「チームヤマシタ」
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1人で出来ることは限定的だからこそ、我々は多様な価値観や個性を活かしながら、個々が率先垂範し、チームパフォーマンスを最大化する。
多くの仲間なしに当社のサービスを広めることはできないからこそ、互いを高め合う「チームヤマシタ」の意識と行動を大切にする。 - 「挑戦」
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変化し続けるものだけが生き残る。失敗を恐れず、勇気と情熱をもって挑戦する行動こそ、成長に繋がる。豊かな未来社会を創るため、ひとりひとりが現状に留まらず挑戦し続け、日々の改善を実践する。
全社員の挑戦が組織を発展させ、結果として社会にイノベーションを起こし続ける。 - 「やり抜く」
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誰もが仕事を進める中で困難な壁に向き合う時はある。
大切なことは、その時に妥協せず、最後までやり抜く力があるかどうかである。
お客様を豊かにするサービス提供者として、自分の仕事にプロ意識をもち、環境や時間やスキルのせいにするのではなく、解決方法を自分事として捉え、やり抜く責任感と行動を大切にする。
6.JD(期待役割・コンピテンシー)対象者の理論年収決定方法について
- 対象:
- 本社専門職 部門長 等
理論年収の決定プロセス
「行動評価」として、JD(期待役割・コンピテンシー)項目の評価により、理論年収が決定します。
期待役割は各ポジションごとに約10~20項目を定義し、その各項目を達成している割合を5段階で評価し、等級内のランクや昇格を決定します。
(期待役割項目の80%以上を達成できている状態で「3」評価となります)。
コンピテンシー項目は、各ポジションごとに16のコンピテンシーから6つが選ばれ、各等級に期待されるレベルが設定されます。
期待レベルを一定ポイント以上 上回ると、ランクごとのレンジの中でで理論年収がアップとなります。
期待役割項目の例 <ホームケア事業部 営業所長>
全18項目 全項目の8割以上達成で「3」評価
- 企画立案
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- 事業戦略の実現に向けて競合状況や顧客ニーズを迅速に分析し、~
- 営業計画の策定に当たり、短期的な売上拡大だけを目指すのではなく、~
- 設計・実行
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- 営業活動全体の総合的な進捗管理だけでなく会社全体の視点から~
- 戦略実行のための組織体制構築に向けて、関係部門と連携し~
- 営業所の人財に対して中長期の能力・キャリア開発を促進するための計画を実行している
- 評価・検証
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- 営業所の定性的・定量的成果を期首の目標に照らして適正に評価し~
- 目標未達成の場合には安易な責任転嫁を行うことなく原因分析を行い~
- マネジメント
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- 部下に対して組織の方向性やビジョンを自分の言葉で明確に示し~
- 部下の能力や適性を把握し適切な目標設定が行われるように指導している。
- ルールに基づき公正・公平の観点から部下の人事考課を行っている。
- コンプライアンス全般、労務管理に対してリスクマネジメントを行い~
【Point!】コンピテンシー(行動特性)とは
高業績を上げる人財の行動パターンのこと。
成功の再現性を上げるために、ヤマシタではJD(期待役割・コンピテンシー)対象者は、ポジションごとに必要とされるコンピテンシーを全16の中から各6つ設定しています。
7.業績目標の達成に応じた賞与
賞与(業績評価)の決定プロセス
「行動評価」から算出された理論年収の10%が賞与(「業績評価」部分)のベースとなります。
期初に設定する複数の定量・定性の「業績目標」について、ウェイト付け、およびその評価レンジについて上長と合意し、それを元に期末に業績評価を行います。
期末では、各項目について5段階の評価を行い、それにウェイトをかけたポイントとして合計値で賞与が決定します。
賞与レンジは等級により異なり、上位等級ほど上下のレンジ(賞与額の上下の幅)が広くなります。
8.昇格タイミング・チャレンジ目標
ヤマシタでは年4回、昇格タイミングがあり、力のある方が早期昇格できます。
審査の開催:年4回、各四半期末(6月、9月、12月、3月)
*昇給は原則、年1回(期末評価をもとにした査定。昇格時は左記とは別に昇給する。)
昇格審査が年4回の背景:
①長期ビジョンで非連続成長を目指すために、人財が非連続成長ができる人事制度が必要なため
②優秀な成長人財を採用、成長、定着するよう、機会を提供するため
③女性活躍促進のためには、ライフイベントの関係で早期マネジャー昇格が必須のため
「チャレンジ目標」で、社員の「挑戦」もしっかり評価し、EX(仕事のやりがい)向上をサポートします。
- チャレンジ目標とは
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業務目標とは異なり、自身の視野が広がるような、より広い分野への挑戦を行うもの。会社や組織が目指すビジョンや方針に関連したもの。
チャレンジ目標が妥当なものであると判断され、その目標を達成したと評価者が判断した場合、賞与の業績評価の総合点に0.4点が加算されます。