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【リネンサプライ】現場×経営を同時に動かす―現場改革のプロが選んだリネンサプライへの挑戦ー

【リネンサプライ】現場×経営を同時に動かす―現場改革のプロが選んだリネンサプライへの挑戦ー

2025.06.26

Release:2025.06.26 Update:2025.06.27

訪日外国人数が過去最高に達した2024年。その勢いは2025年に入ってより加速度的な増加を続けています。観光業が大きな盛り上がりを見せるなか、関連ビジネスも変革のときを迎えています。株式会社ヤマシタが展開しているリネン製品のリースを行うリネンサプライ事業もその1つ。観光立国のインフラとして更に事業を成長させるべく、最先端技術を導入した新工場の建設を控えるなど、非常に積極的な事業投資も行っています。創業60年を超えるヤマシタが今、どのような挑戦をしているのか、製造業出身の神奈川事業所長からのメッセージをお届けします。

「事業所長=現場の経営者」、カイゼン行動の積み重ねで全体の利益拡大を目指す

Q:豊原さんは20246月にヤマシタに入社されたそうですね。これまでのご経歴とヤマシタへの転職理由をお聞かせください。

OA機器の営業職からキャリアをスタートしました。毎日飛び込みで新規開拓を行うという非常にタフな環境ではありましたが、もともと人とコミュニケーションを取ることが好きだったので、仕事自体は非常に楽しかったですね。またその中で「仕事の成果は人間関係の構築が肝だ」ということも痛感しました。この時の経験がいまの私の土台を作ってくれたと感じています。

その後転職した外資系企業では営業、マーケティング、SCM、製造会社など25年ほど様々な経験をさせていただきました。転機となったのは、アジア本社の立ち上げプロジェクトにアサインされたときですね。ERP導入()に向けて経営層とディスカッションを重ねたり、時には現場に赴いて導入の進捗やボトルネックを一緒に解消するなど、川上から川下まで、本当に一気通貫で経験することが出来ました。プロジェクト完了後はサプライチェーン部の責任者やM&Aした企業のPMIを経験しましたが、そのなかで「より現場に近いポジションでPL責任を持ちながらカイゼン活動に取り組みたい」と考えるようになり、新たなチャレンジの場として選んだのがヤマシタでした。

ヤマシタを選んだ理由は、リネンサプライという業界そのものの将来性が明るいことと、何よりもこの事業に大きな伸びしろを感じたからです。ヤマシタは60年を超える歴史を持つ企業ですが、それを良い意味で感じさせない俊敏性、スピード感があります。カイゼン活動を行うにあたってそれが組織の隅々まで浸透しているかどうかは非常に重要だと考えており、その土台が整っている環境であれば、業種・業界は違えどもこれまでの自身の経験も生かせると感じられたため、入社を決意しました。

※ERP (Enterprise Resource Planning)は、販売・在庫・生産・購買・会計・人事など企業の基幹業務データを一元管理し、プロセスを横串で最適化する統合基幹業務システム

Q:改めてリネンサプライ事業部についてご紹介をお願いします。

シーツや枕カバー、タオル、テーブルクロスなどの布製品のリースを行うリネンサプライ事業は当社創業のビジネスです。1963年に病院向けからスタートし、ホテル・宿泊施設、介護施設向けへと領域を広げ、営業から生産、物流(納入)までをすべて自社で手がけています。

商圏の大きい関東から関西エリアを中心に全国6拠点8工場と2つの物流拠点を運営し、広範囲への安定供給を実現しており、現在のお客様はのべ2,800施設、契約継続率は99%に達します。今後はリネン発注のWeb自動化など、DX化も他社に先がけて加速させていく方針です。

また近年の傾向として、リネンサプライ業界では、インバウンド(訪日外国人)の増加に伴い、ホテル向けの需要が急増しています。

2023年のインバウンド消費額は約5.3兆円と、輸出額1位の自動車と2位の半導体等電子部品に次ぐ金額となっており、日本経済をけん引する存在です。高齢化・少子化が進むなか、「観光」は国家の成長戦略の柱として位置付けられており、インバウンド需要増加によって日本経済の活性化が期待されています。ホテルの建設も相次ぐなか、それに連動するリネンサプライはまさに「観光業のインフラ」的存在であり、供給力をさらに上げていく必要があります。

そのなかでヤマシタは、業務の効率化を徹底し、ホテルが本業に集中できるようにサービス体制を強化しています。ホテル業界はアナログな慣習がまだまだ残っており生産性向上の余地は非常に大きいです。業務を分解・標準化してDXや機械化を進め、1分単位で時間を削ることにより、人にしかできない仕事に集中できるような環境を作っていきたいと考えています。

Q:競合他社との差別化、勝ち筋はどのように描いているのでしょうか。

ヤマシタでは3C(顧客・競合・自社)×STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)で物事を考えることを非常に大切にしており、このフレームワークを用いて分析を徹底することが明確な差別化戦略が描けると考えています。

例えば、シェア上位企業では多くの商品点数をそろえて顧客別に専用商品を提供しているケースもありますが、私たちは「共用品」の活用をすることで安定供給や原価低減をお客様への価値として提供する形をとっており、業界一の効率を達成してコストリーダーシップがとれる体制を目指していく方針です。

ただ、この戦略は現場までその思想が浸透してこそ真価を発揮するもの。そのため現場で働くメンバー1人ひとりの小さなカイゼンに繋がる気付きにも耳を傾けることを大切にしており、実は実際に現場メンバーの発案で業務工数が30%も削減に繋がったという事例も多数あったりします。

今後は自動化・DX化の一環として、よりシームレスに現状が把握できるようにしていきたいと考えています。例えば、現在は枕カバーやタオルがどれくらい生産できたのか、カウントは機械が行っているもののその集計は人力且つ日次単位で行っています。これが今後自動化・DX化を進めることで「この1時間での生産枚数は何枚か」がモニターで瞬時に映し出され、午前中の実績・前日比などがすぐにわかるようになれば、それを踏まえて午後はどのように進めていくかをすぐに修正して実行できるようになります。すると今以上にPDCAが高速で回るようになるため、より高い生産性の実現が期待できると考えています。

上記のようにまだまだ構想段階のものもありますが、現場現地現物にあるファクトを絶対に見逃さず、常に定量データと照らし合わせながら、1分・1秒の削減を現場から経営層まで事業部一体となって進めていきたいと考えています。

Q:事業所長の役割について教えてください。

各拠点を統括する事業所長は、まさに現場の経営者そのものです。

1つの事業所には大体150名ほどが在籍しており、全社の中長期ビジョンを踏まえた中期・短期経営計画の策定、年商数十億規模のPL責任、工場・物流・営業・事務のマネジメントまでを一手に担います。事業所のなかには工場・物流・営業・管理の4機能が内包されており、その各課長が毎週集まる会議(生配販会議)にて各課の現状や課題について議論し、そこで話し合われた内容は隔週でのCEOレビューの場で報告、そこで得たフィードバックをもとにKPI達成に向けたPDCAを高速で回しています。

コストリーダーシップ戦略をとる上で肝となる目標原価の達成や、組織の人員計画の達成、安全基準の順守・事故の防止など考える項目は多岐にわたりますが、常にGOALからの逆算で思考し、それぞれを達成するためのボトルネックの特定・解消のための必要なアクションを現場と一緒に取り組むことが求められます。

 

Q:事業所長として成果を出すために必要な経験・スキルは何だと思いますか。

事業所長は管掌範囲が多岐にわたる本当に幅広い知見や経験が求められるポジションなので「これが特に重要!」というのは難しいのですが、そのなかでも私が特に意識しているのは「現場現地現物の情報を自ら率先して取りに行くこと」、そして「組織の中の当たり前の基準を揃えること」の2つでしょうか。

まず「現場現地現物の情報を自ら率先して取りに行くこと」についてですが、これは会議室に座っているだけでは見えてこないものがたくさんあると考えているからです。課長陣からの報告は逐一もらってはいるものの、その数字だけが真実ではありません。誰も気が付いていないだけでカイゼンのネタが転がっているかもしれません。そして何より、事業所のトップが現場に出ずただ指示だけをしていても、現場メンバーは協力しよう!という気持ちにはならないですよね。「現場も知らないくせに」と言われるのがオチです。そういう意味でも現場に足を運ぶことは非常に重要で、たとえ数十分しか時間が取れなかったとしても可能な限りは現場に出向き、メンバーとの対話やカイゼンのネタ探しを行うようにしています。

また「組織の当たり前の基準を揃えること」についてですが、いまヤマシタでは基本となる標準化の磨きこみ(5S、安全・品質基準、改善の手法、省力化)にとても力を入れています。これを推進する上で重要なのが「当たり前の基準1人ひとりで全く違っているかもしれない」という前提に立って考えることだと私は考えています。

例えば、「安全に作業を進める」という点1つをとっても、「工場内は走らない」ことを安全と考える人もいれば「作業者の後ろを通らないようにする」ことが安全だと捉える人もいます。この解釈を統一し「ヤマシタにおける安全とは何か」という定義を明示し全員と基準を共有することが全ての始まりと捉え、この基準の浸透を徹底的に行いました。また定めた基準に満たないことを見つけた際は、たとえ耳が痛いことであってもしっかりフィードバックしあうことを推奨しており、いまでは現場メンバー間でもそのようなやり取りをしている姿も目にするようになりました。仲間同士でそのようなフィードバックをしあうことは容易なことではありませんが、「チームヤマシタ」としてより強い組織を目指す上では避けて通ることは出来ないと考えています。

 

Q:自ら現場現地現物の情報を取りにいくスタンスが非常に重要なのですね。

ここは私自身がすごく大切にしている部分でもありますが、ヤマシタとしてもこの点は非常に重要だと考えています。繰り返しにはなりますが、自ら1次情報に触れにいくことで気付くこともたくさんありますからね。事業課題のほとんどは絡まりあった糸のように複雑な構造になっており、完全に解きほぐすのは容易ではありません。私は元来そのような絡まりあった糸をほぐしていく工程が好きで、そのヒントのほとんどは現場にあると考えています。そういう意味では「課題を目の前にしたときにワクワクする」という気質を持っている方は非常に事業所長の仕事はマッチしていると言えるかもしれません。

 

「まだまだ伸びしろがたくさんある」、日々のカイゼン活動の積み重ねが事業の飛躍的成長の原動力

Q:実際に入社されて1年が経過しましたが、振り返ってみて何を感じますか。

様々なカイゼン活動を行ってきましたが、まだまだ志半ばというのが正直な思いです。

ただ入社前と後で何かギャップがあったかというと、それはほとんどありませんでした。

入社前は歴史もある企業の基幹事業というイメージしかなかったのですが、選考を進んでいく過程で事業全体の解像度が高まり「良い意味でまだまだカイゼン出来る箇所がたくさん残っている事業なのだな」と感じていましたが、いざ実際に入社して色々見聞きし、改めて見立ては間違えていなかったと確信することが出来ました。

それよりもポジティブな意味でのギャップが多く、例えば、私自身リネンサプライという業界は未経験でしたが、工場・生産の現場で培った知見・経験はリネンサプライの現場でも十分に生かせると感じられたのは大きな気付きでした。そういう意味では「リネンサプライ業界の経験がないから…」とあまり悲観的に考える必要はないと思います。現場での小さなカイゼン活動の積み重ねが大きな成果の礎となるのはどの業界であっても変わりません。この取り組みに終わりはありませんので、チームヤマシタとして更なる高みを目指していきたいですね。

そして何よりこの1年を振り返って感じるのは、「人」の力しいてはチームヤマシタのバリューは偉大だということです。

生産性の向上、目標原価の達成を目指して私たちは日々尽力していますが、これは現場で頑張ってくれるメンバーがあってのことだということを忘れてはいけません。

直近ヤマシタでは、「1人前採用」と銘打って、新たな取り組みや体験から素早く学び「カイゼンする力」、戦略的に事業の変革を「推進する力」、加えて「学ぶ力」と「育てる力」を持った人財、または将来的にその力を身に着けるポテンシャルを感じられた人財の積極採用を進めており、様々なバックボーンを持った優秀な人財が集まっています。また入社後のオンボーディングプログラムも用意しており、早期にひとり立ちし、1日でも早く戦力として貢献してもらえるようなサポート体制を整えています。

より優秀な人財にヤマシタへ入社してもらえるよう、3C×STPを用いた採用戦略を人事と二人三脚で推進するのも事業所長の大切な役割です。加熱する採用市場で勝ち切るのは簡単なことではありませんが、これからもカイゼンの意識を持って取り組む所存です。

 

私たちのカイゼン活動が日本という国を前進させる、「ビジネス×社会貢献」を高次元で両立できる唯一無二の環境

Q:最後にこちらのメッセージを読んでいただいた方へメッセージをお願いします。

入社して1年が経過した今、改めて思うのは、「リネンサプライ事業はカイゼンの宝庫だ」ということです。

事業としての歴史も長く、今なお着実に成長を遂げている状況ではありますが、カイゼンの積み重ねを続けることで大きく飛躍出来るポテンシャルを秘めていると考えています。

そして何より、リネンサプライ事業の成長・ヤマシタの掲げるビジョン2030の実現は、日本の国益に直結する非常に社会貢献性・重要性が高い点を忘れてはいけません。

その事業の中核を担う「事業所長」は当然ながら考えることが多く、決して楽ではありませんが、自身の想いや思考・決断の1つひとつが目の前の数字に直接表れる、非常にやり甲斐のあるポジションです。特に製造業を通じて培われたカイゼンノウハウやGOALから逆算して考える思考プロセスは、この役割を全うする上で必ず生きると断言できます。

これまでのご経験を生かして、一緒にビジョンの実現に向けて走っていきませんか?

皆様からのご応募をお待ちしております。

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